Timewind (1975)

Klaus Schulze

1970年代、ジャーマンプログレというのが、けっこうはやったもので、Tangerine Dream が、けっこう人気があった。クラウス・シュルツは、前述したアシュラ・テンペルから、この、タンジェリン・ドリームを経て、ソロになった生粋のジャーマン・プログレだが、タンジェリン・ドリームが、ある程度聴衆にやさしいのに対し、彼は一切妥協しない印象がある。これは、5作目だが、それまでのソロ活動の総決算的な意味合いが強い傑作で、聴く側の理解の可能性を考慮する事が無いかのようで、圧倒的かつ繊細な電子音の洪水である。「時の風」とは、よくもつけたり!である。