これから書くことは、独り言みたいなものなので、あまり気にしないで下さい。
父の死にあたって、年内に出来ることは一応一段落ついたので、久々に休日らしい休日だ。そのせいかどうかしらないが、なにか自分の中で「あせり」みたいなものが無くなったような、以前と違った感じの精神状態である。無意識のうちに父親の存在がプレッシャーになっていたのだろうか、それとも、父親が物質となり、あっと言う間に骨になっていったことをまのあたりにしたせいだろうか。もっとも、私は人間は死んだら終わりとは思っていない。超次元に存在する生命の本体が、3次元スクリーンに肉体を表現していると思っているので、父の死はさほど悲しくは無いのだ。
思えば今まで、何故だか知らないが、自分はこの世の中で何らかの使命があって生まれてきたと信じてきた。自分が知らないことがこの世にあると耐えられず、興味があることはかたっぱしから知識を増やした。音楽に目覚め、自分こそが音楽史に新たな1ページを刻み、世の中に貢献する人間になるのだと、たわいも無く信じ、そして無意識のうちに思い上がっていたのかもしれない。だから、いろいろな人のおかげでプロになったにもかかわらず、これは当然の事で、これから確実に自分の人生は開けていくのだと思い込んでいた。(ちなみに後年、ある人から「バンドは女に持てるためにやるのだろう?」と聞かれ「そんなこと思ったことも無かった」と答えたら「あんたは嘘つきだ」と言われ、呆然としたことがある)つづく