シェラザード夜話(1975)

ルネッサンス
3rdの「運命のカード」でロックのダイナミズムが戻ってきている。曲の構成、アレンジ等が、アルバムを経るにつれ完成度が増してきている。ロックらしさを失わないオーケストラの導入方法が徐々に確立されてきている。そのひとつの頂点が、「シェラザード夜話」の表題曲で、プログレファンには大好物のアナログB面使い切った組曲。とうとうオーケストラが主役に踊り出ている。オーケストラを導入したロックの数少ない成功例であろう。E,L&Pのオーケストラ帯同のライブは、ファンの私でも成功しているとは思えないし、フロイドの「原子心母」は、フロイドファンには怒られるかもしれないが、あざとさを先に感じてしまう。しかし、ほぼ同じスタイルで、ここまできて飽きがこないのは、やっぱりこういう世界がすきなのだな。