Air Conditioning(1970)

CURVED AIR
若い頃変なこだわりがあった。そのバンドの実力を知るには、ライブ盤を聴くに限る、というこだわりで、お金も無いことだったし、最初に買うそのバンドのアルバムは、まずライブ盤という事が多かった。そして、そのまま、ほとんどライブ盤しか聴いたことが無いバンドが、数多くあることになってしまった。PFM、フォーカス、ザ・フー、マービン・ゲイ、ビリー・プレストン、GFRR、etc.etc。いずれは、ちゃんと聴きたいバンドもある。
そんなバンドの中に、カーヴド・エアがあったので、今回1stを聴いてみた。ダリル・ウェイのバイオリンをフューチャーした、プログレといえば誤解を受ける。ギター&キーボードのフランシス・モンクマンとボーカルのソーニャ・クリスティーナと三つ巴の緊張とバランスが売りのバンドである。このファーストも、様々な音楽性がごった煮状態で、融合することなく、火花をちらしている感じ。ライブと比べ、びっくりしたのが、ソーニャの歌い方が全然違うこと。ライブではかなりエキサイティングなシャウト唱法で、これがこの人のスタイルかと思っていたのだが、この時点では、60年代フォーク調である。バッキングとのミスマッチ加減がまた、当時の魅力だったのだろう。