北野武監督「座頭市」

北野武監督「座頭市」を見る。私はバイオレンスものが苦手である。特にヤクザものは見ない。ので北野作品はひとつも見たことが無かった。しかし、ヨーロッパなどで評価が高いということで、一度は見てみたかった。今回の「座頭市」は一連の北野作品の流れとは違うのだろうが、とりあえず感想を述べる。
単純に面白かった。じつに独特で絶妙な映像展開を撮る人だ。細かいところも、気づいた人をにやつかせる意図があるのかもしれないが、見事にはまった。冒頭のヤクザが刀を抜いたら隣の仲間の腕をちょっと切ってしまうくだりとか。普通時代劇だと、時代考証とか突っ込むのだが、今回は気にならなかった。出演陣については、まず文句は無い。ガダルカナル・タカという人は、コントをやると、生真面目すぎてつまらない部類にはいるが、映画だとボケがいい感じに映る。つまりは、コメディアンではなく、喜劇俳優であったのだ。音楽もいい感じだと思ったら、わたしら世代には懐かしい鈴木慶一であった。(ムーンライダーズ北村龍平に続いて、(前後逆か)もう一人クロサワ見っけ(と、勝手なことをほざく)メイキングが見たいが、まだ初回限定版あるかな?