PLAY THE VIDEOS

PETER GABRIEL
最近車では、久々にピーター・ガブリエルを聴いている。思えば、Ⅰ(1977)Ⅱ(1978)Ⅲ(1980)Ⅳ(1982)はほぼリアルタイムで聴き、私が音楽復帰した時はすでに SO(1986)で世界的スターになったあと。じきに US(1992)Secret World Live(1994)が発売された。ビデオクリップ集2本、ライブ映像2本(1987と1994)を買い、それこそどっぷりガブリエルに埋没していた時期もあった。そろそろ、もっているビデオもDVDに移行して、空間を節約しようかなということで、このプロモーションビデオ集を入手した。
基本的に既出のPVはすべて網羅してあるが、DON'T GIVE UP は1STバージョン(ケイト・ブッシュと抱き合って歌うのみという驚異の映像)のみ、また「オール・アバウト・アス」で、曲の間にはさまれていた短いメイキング映像も無し(これがまた、よかった)。これでは持っているビデオに価値が生じて、処分できないではないか!
ご存知無い方は少ないと思うが、プロモーション・ビデオの歴史上「スレッジ・ハンマー」以前、以後という言葉があってしかるべきで、それまで、低予算でとほほのプロモーション・ビデオ主体だったのが、これ以後、お金と時間をかけて、芸術性の高いものが求められるようになったのだ。後世に与えた影響は計り知れないものがある。どの映像も、流し見(こんな言葉あるのか?)をゆるさない完成度の高い作品ばかり。嘘だと思うなら、是非一度ごらんあれ。そして気に入った曲があったら、その曲が入ったアルバムを入手されたい。
余談であるが、KISS THE FROG は、ビデオ時代は音源がスタジオアルバムだったが、DVDでは「シークレット・ワールド・ライブ」になっていた。テンポがまったく同じということはないだろうから、(口を歌詞にあわせるため)映像のほうで微調整したのだろうか?
あ!曲のことを書くのを忘れているが、これだけ世界的に売れていながら、実験性や、深みや、精神性を失わない、稀有のミュージシャンであることだけ言っておく(でなけりゃ私がここまではまらない)
さらに余談、知らないうちに新アルバム、新ライブDVDがでていた。未聴未見であるが、このDVDにもその曲の映像がある。いつのまにか白髪禿頭白髭のじいさんキャラになっているが、油断できない。この人のことだから、そういうキャラを作り上げて演じている可能性が高い。この容姿で世界ツアーするのだから、ロックが若者のものだという時代は、とっくに過去のものになったのだと改めて感じる。Secret World Live DVDも入手したので、またゆっくり見よう。