一条ゆかり
ついでにこれを購入。1970〜1971年の作品。それこそ私が「りぼん」を買い始めた頃リアルタイムで読んでいた作品。(一条ゆかりにとっても初期の転機となった重要な作品ではないだろうか)今見ると、突っ込みどころ満載であるが、子供のころは真剣に読んだものだ。前半は軽い学園ものの雰囲気だが後半やたらとヘビーになる。ヒッピー世代の自分探しの話なんだろうが、登場人物が「そんなに深刻になる必要あるの」と突っ込みたくなる程全員が全員ともやたらと過剰に深刻だ。が、面白いもので、読んでゆくとこれがまた子供時代のように真剣にはまり込んでゆくのだ。これが一条マジックなんだろうな。一条さんは、6ヶ月連続で別冊付録で長編という企画があったが、SFにしてもけっこうとほほだった「雨のにおいのする街」なんか、また読みたいなあ。どうも「有閑倶楽部」以降はけっこう目にするが、私の読んでた頃のは、とんとお目にかかれない。