King Crimson
例の紙ジャケシリーズ。通して聴くのは本当にひさしぶりだ。「戦慄」のソリッド感が減少したのはさみしいが、メルトダウン的なサウンド構築とゲストの管楽器陣の活躍は感動的だ。"Fallen Angel"の歌のバックのオーボエの裏メロは絶品だ。"Providence"は、これだけ発掘音源が出ても、当時の最上のインプロパフォーマンスであったことがわかる。安易な言い方で、本当は好きではないのだが、「戦慄」以前と以降のクリムゾンサウンドの融合を図ったのは間違いないし、充分成功している。が、発展性がないのも事実で、まさにラストにならざるを得ない１枚といえる。
ちなみに脱退直後のデヴィッド・クロスがクレジットされているのは、脱退直前のライブ音源"Providence"が収録されているからで、彼がわざわざレコーディングに来たわけではない。しかし、ジョンがゲストでイアン・マクドナルドを呼んで、そのまま加入させようとしていたと言うのは知らなかった。が、前述したように、例えそうなっても発展はなかったろうな。
ps.レッドとスターレスはあいかわらず弾いてます。歌いながら（家でね）
