Ship Arriving Too Late To Save A Drowning Witch (1982)

Frank Zappa
nadja5様がお買いになると言うことで、久々に通して聴いて見る(ネタバレだったらごめんなさい)最初の2曲は、キャッチャーな短い掛け合いパッセージを執拗に繰り返すという、この時期ザッパが良く使う手法。こう書くとなんかちんぷな感じだが、ミニマル的効果もあって、私的にはこの手法は大いに「あり」だ。2曲目は、ザッパの娘がアメリカのミーハーティーンエイジャーに扮して喋りまくるが、これがまた絶品である。
それ以降はまさにザッパ節オンパレード。3曲目、すべてが気持ち悪いが緻密に作りこまれた曲。このギターはヴァイ氏か?あとはラストまでライブ音源を元にしたノンストップの圧倒的変態曲。「溺れる魔女」は、中間に長いギターソロを挟むが、イントロとエンディングは、いつもの事ながら、どうやって作曲したのかわからないほどの複雑変態パッセージにあふれている。ちなみに解説によると、2つに別れたギターソロのパートは、ザッパとヴァイ氏が弾いているらしいが、正直、どっちもザッパと言えばザッパに聴こえるし、どっちもヴァイ氏と言われればそう聴こえる。ギターの詳しい方、判別を請う。ラストはザッパ流前衛オペラで締めくくられる。やはりこのアルバムも、ザッパの最高傑作のひとつ。