Earthsea(2004)

ゲド「戦いのはじまり」(DVD)
ゲド戦記の1,2巻を元にした、ドラマスペシャル。原作の状況設定、人物設定にかなりの変更がある。(アチュアンの墓所の巫女の役割は逆転してるとさえ言える)何のために?それは「わかりやすく」「見た目に面白い」「勧善懲悪の単純な」ファンタジーにするためである。そしてそれが、実は「ゲド戦記」の本質と一番かけ離れているにもかかわらずである。
しかし、原作を意識しなければ、それなりに大変面白く感動的に仕上がっている、というか、よくまとめあげたなというのも事実。(ロークの魔法学校がハリポタ丸出しなのはご愛嬌、原作ではありえない女生徒までいる)どこかのアニメの「わかりづらい」という評判とは対極であろう。
つまりは、ゲド戦記をちゃんと実写化もしくはアニメ化するのは無理なのだろう。そういう作品は、本当のゲド戦記のよさをわかっている人は喜び感動しても、興行的成功や視聴率は期待できそうにないだろうから。寂しい話だ。
しかし、こうやってゲド戦記を娯楽作品に作り替えると、ますますナ○シカあたりにイメージがそっくりになってくる。つまりは宮○さんは、そういうことをしてきたのだ、という別方面からの証拠だな。
ちなみに、テナー役の女性、どこかで見たことがあると思ったら実写版「白雪姫」の「スノーホワイト」の人だった(クリスティン・クルック)テレビ放映の時、ちらっとしか見られなかったが、なかなかダークな仕上がりで興味深い作品だった。ちゃんと見たいのだが。