白く塗られた EARTHSEA

海外サイトでル=グウィン自身が、ドラマ版"EARTHSEA"を批判している文章を発見した(といっても不完全な翻訳ソフトを通してだが)そこでわかったのは、我々日本人はあまり意識しないかもしれないが、彼女はかなり登場人物の肌の色を重要視しているということ(文章のタイトルは「白く塗られた EARTHSEA」)ゲドは赤褐色の肌、カラスノエンドウはあきらかに黒人なのにドラマでは白人である。また、(言われないと意識に上がらないが)「闇の左手」の主人公は黒人である。彼女はなぜほとんどのファンタジーの主役がブロンドの白人でなければならないかと疑問を呈している。私自身は白人コンプレックスがあるのかもしれないがブロンドの白人で全然OKなんだが、白人のル=グウィンは、白人であるがゆえに、客観的に見える白人の傲慢さを批判しているようだ。そして、それがゆえの彼女の作品であるのに、ドラマになったらこのざまだ!ということのようだ。
そういえば、彼女の父親は文化人類学者だし、母親も作家でインディアンについて書いていたらしい。
また、海外のサイトでもいわゆる一般レビューでのこの作品の評判は決して良くない。理由はやはり私が書いたとおりのようだ。