What Man Really Want(1991)
ハーブ・ゴールドバーグ(Herb Goldberg)
アメリカの精神分析医による、男女の性差による問題の解決のための本。(邦題よりも原題のほうが直接的で内容がわかりやすい)そもそも男が女なるものを理解せず、女が男なるものを理解しないで男女間の問題が解決するはずも無い。この本はその方法の一つとして、女性が今まで理解してこなかった男性の正体を赤裸々に分析する。女性も勿論だが、なるほど、こういう部分が女性には理解しがたいのかと、男性にも参考になる。分析があまりにも深いので、男性が読むと自分の裸をさらされているようで、かなりつらい部分もあるが、それだけの読む価値はある。
この本では直接語っているわけではないが。男女を問わず
1.自分の愛したいように相手を愛し、
2.自分が愛されたいように、相手が自分を愛することを強要し、
3.自分が思った通りに相手を支配し変えようとする。
こんな人間とうまくいくのは、よっぽどの奴隷精神の持ち主でなければ無理だろうし、そんな関係が真の幸せに結びつくとは思えない。
ほんの少し、「相手がどういう風に愛されたいか」を理解しようとする姿勢を持つだけで、ずいぶんと男女の関係は変わってくるのではないか。皮肉なもので、相手によって幸せにしてもらおうという人は決して幸せにはなれないし、相手を幸せにしようとする人ほど結果的に自分も幸せになるものだ。