ダンス・ウィズ・ウルブズ Dances with Wolves (1990)

この映画は、まずレンタルで見てえらく感動して、その後中古ビデオ屋でたまたま見かけたものを買ったものの買いっぱなしで、実は今まで一度も見返したことがなかった(長いせいも会ったが)今回のアメリカ・インディアンの探求の旅で、また見ることになったというのも、やはり天から決められていたことなのかな、という気がする。
最初に見た時に感動したのは、内容もそうなのだが、よくもまあこういう映画をハリウッドで出せたな、という感情も強い。我々世代とっての最初のインディアンの印象とは子供の頃見たユダヤ系白人が演ずる鷲鼻の酋長であり、本当のインディアンを写真で見た時は、その余りの違いにびっくりしたものだ。長らく白人に対する悪役としての映画が多く、徐々に善悪を超越してインディアンを描く映画も出てきてはいたが、やはりステレオタイプだったので、こうやって真正面からインディアンの文化というものを見据えた映画はなかった。ある意味遅すぎるといえば遅すぎるといえるが快挙でははある。もちろん、厳密に言えばまだまだなのかもしれないが、たんたんとした非常に美しい映画に仕上がっている。

3時間の大作だが4時間バージョンもあるという事を知った。うーん。

しかし、ケビン・コスナーは、この後の「JFK」「ボディガード」はまあまあ、(個人的には「JFK」はいまいち)「ポストマン」は言われるほど悪くは無いと思うのだが、それ以降は寂しい限りだ。あと一発ぐらいでかいのを打ち上げて欲しい気がする。思うにこの人は、あまりにも理想主義者で、あまりにもまじめなような気がする。そこらへんと、ハリウッドシステム、そして観客の3点がうまくクロスした部分を出せた幸運な作品が「ダンス・ウィズ・ウルブズ」だったのかもしれない、