ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」

フリッチャイ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1959)
待望のフリッチャイの新世界を輸入盤でやっと入手。テンポの動きや旋律の歌わせ方がかなりドイツロマン主義的だが、下卑たけれんになる寸前で踏みとどまっている。以前ポピュラーなクラシックは真摯に演奏しなければ下卑たものになってしまうと書いたが、やはりフリッチャイは真摯であった。1音1音にこめられた気迫は相当なもので、天下の名盤という評価を下す人が多いのもうなずける。
しかし、個人的にはオケや録音状態の差があるものの、最後までインテンポで押し切ったフリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団(1955)を取りたい。やはりこの曲はインテンポで聴きたいのだ。そういえばこの人もハンガリー出身だし、今後取り上げるであろうケルテスもハンガリーだ。なんなのだハンガリーという国は。