A Song For All Seasons「四季」(1978)

Renaissance
hisamura75様のお勧めもあり、私にとってのルネッサンスのラストとして購入。若干短い曲が増えポップ色、ロック色の強い曲もあるが、基本は変わらず、トラディショナル・フォーク色のある、どこまでも美しくダイナミックなクラシカルロックである。これだけ同じコンセプトで長いこと高水準を保ち、かつ飽きが来ない音楽を作り続けたというのはある意味脅威である。燃ゆる灰(1973)以降、運命のカード(1975)シェラザード夜話(1975)お伽噺(1977)そしてこの四季(1978)と、すべて甲乙つけがたい傑作で、どれをとるかは人それぞれの好みということになるだろう。
以前、"Ashes Are Burning"「燃ゆる灰」(1973)は、"Prologue"(1972)の方が優れているのでは?と書いが(こちら)撤回する。折に触れ通して聞きなおしてみると、1曲目の小気味のいいインパクト、未だにアニーが歌い続けている名曲"Carpet Of The Sun"等、一般には最初にお勧めできる名作だと思えるようになってきた。(個人的にはやはり"Prologue"と"Novella"をとるけどね)最初に聞いたときは、愛聴盤である"Prologue"の世界から変化してゆく事に対しての抵抗感が私の中にあったようだ。アニーの声は相変わらず無敵の美さだが、今回"Prologue"以来久々にベースのジョン・キャンプがリード・ボーカルを取った曲があった。
PS.今考えると、間違いで"Prologue"のかわり"A Song For All Seasons"が入っているバージョンの"Live at the Royal Albert Hall"を買ってしまったのは、結果的に良かったといえる。