シューマン 交響曲第4番

フルトヴェングラー指揮 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団(1953)
先日書いたベト7と同時に購入。ずいぶん前から、いつか聴きたいと思っていたのたが。
フルトヴェングラーの演奏は、クレッシェンド、ディミヌエンド、アッチェレランド、リタルダンドが巧みであると以前書いた(こちら
なので、フルトヴェングラーの演奏が成功するかどうかは、上記の処置が演奏する曲想と合っているかどうかにかかってくる。
この曲におけるフルトヴェングラーの上記の処置は、ベートーヴェンさえも超えて、行き切っている感あり。かなり遅めの演奏で、個人的にはもっと軽やかであっていいと思うが、彼の手にかかるとこの曲がデモーニッシュなロマンチシズムにあふれてくる。名盤扱いもうなずけるが、こういう演奏を好まない人もいっぱいいるだろうし、この演奏で初めてシューマンの4番を聴くのはお勧めできない。通常の演奏を傍らに置いた上で、フルトヴェングラーの素晴らしさを楽しむべきだろう。