ルパン・シリーズ

少年探偵ルールタビーユ(黄色い部屋の謎)とくればイジドール・ボートルレ(奇巌城)である。両作品は子供の頃読んでいたので、印象がかぶってしまって「黄色い部屋の謎」を読みながら「あのエピソードはいつ出てくるのかな」と思ったら「奇巌城」だった、ということもある。ちなみにボートルレはルールタビーユに触発されてルブランが創造したそうだ。ピーター卿とどっちにしようかな。
ルパンシリーズは、文庫で全部揃えようとしても揃わない状況が続いていた。創元と新潮で補い合っても、最終作「ルパン最後の事件」は偕成社 OR ポプラ社で買わなければならない。ところが早川で1年2冊づつで文庫版全集を刊行するらしい。さすがに持っているものは買いなおしたくないが、「ルパン最後の事件」はこちらで買えるな。
ルパンは、最初の短編集が傑作で、次の「ルパン対ホームズ」はホームズがかっこ悪いので余り読み返したくない。「ルパンの冒険」は戯曲の小説化なので、買ってはいるが読もうという気がおこらない。そうするとどうしても「奇巌城」「813」あたりから読み返す事になるのだろうが、以前もそうだったが「八点鐘」あたりは大丈夫でも「虎の牙」あたりから息切れして、どうしても全部読むことができずに挫折してしまう。今度はどこまで読めるかな。
ちょっと気になって調べてみたら最初の短編集が出版社によって収録作品にずれがある。新潮、早川にある「アンベール夫人の金庫」「黒真珠」が創元に無い。かわりに創元には「彷徨する幽霊」が収録されている。これは新潮版では「告白」に収録なのだが、最初にあげた2作は創元版だと読めないということか?(どうも翻訳元の底本が違うから、らしい)私は創元を中心にして、無いものを新潮で補ってきたのだが、やはり買いなおさなければならないではないか!