ドロシー・L・セイヤーズ
日本編集の第二短編集、解説によるとこれからもピーター卿の短編集が出るような事が書いてあるので楽しみなのであるが、そうなると、せっかく古本屋等で探したアンソロジー収録のものも、いずれは収録されるのか?うーん待てばよかったか。なぜこんな事を書いているかというと、この短編集には著名なエッセイが2編収録されているのだが、そのうちの一つ「探偵小説論」(1928)が実は先日ユーズドで(お高く)購入した「推理小説の美学」に収録された「犯罪オムニバス」と同じである。(元々は彼女が編纂したアンソロジーの序文)しかも調べたら「犯罪オムニバス」のほうは原文から割愛された部分があるとか!じゃあ、何のために「推理小説の美学」を買ったのだ!ということ。しかし、他にも興味深い文章が満載なので、それが読めるのでよしとしよう。
第一短編集に比べて、長編の印象に近い作品が多いためすんなり入っていける。ハリエットがいないのは寂しいが、バンターは全開だ(爆)こんなことするやつはおらんだろ!ってな設定も、ピーター卿の話なら楽しめる。ある作品で化粧直しをしようとした女性が鏡を持っていなかったとき、ピーター卿が鏡を貸すのだが「ついこのあいだ、殺されたある男の奥歯を検分するために使ったものだった」記憶が正しければ確か「誰の死体?」にそんなシーンが出てきたような・・・・(笑)
ちなみにエッセイ2編は後回し。