ヴェルディ 歌劇「アイーダ」

トスカニーニ指揮 NBC交響楽団(1949)
エアチェックをした懐かしいテープが出てきた。モノラルながらけれんみのない統率の行き届いた素晴らしい演奏だと思う。というのは、当時のイタオペはまだまだスター歌手制度みたいなものの残滓があり、なかなか彼のようにオペラ全体を統率するイタリア人指揮者はいなかったからだ。現在の彼の評価は良く知らないが、昔はよくフルトヴェングラーの対極的な言われ方をしたものだ。しかし、決して無味乾燥ではなく、大仰な表現を嫌っただけで、颯爽としていながら、実に滋味あふれる音作りだと思う。彼のイタオペやベートーヴェンをまた聴きたいなと思ったのだが、オペラ系は現在廃盤中。