ヴェルディ歌劇「ファルスタッフ」

二期会公演(1982)NHK放映
小澤 征爾指揮 新日本東京フィルハーモニー交響楽団
ファルスタッフ」といえば忘れられない映像がある。NHKで放映されてTV音源をテープに落としてよく聴いていた、日本語翻訳による上演。基本的に私は原語派だが、この公演はメロディに合うように実にうまく翻訳されており、喜劇という事もあって大変おもしろかった。やはり重唱になると日本語は意味をなすために音節が多く必要なので、聞き取れない部分もあったのだが、1幕のドタバタ騒ぎなど、日本語だとめちゃめちゃ面白く、よく口ずさんでいたものだ。日本語オペラもそう悪くないな、と思ったものだった。当然映像発売などないんだろうな。ちなみにそのテープはもう手元には無い(涙)
ちなみにうろ覚えだが1幕のセリフ
医者のカイウスが、ファルスタッフと従者のバルドルフォとピストーラが屋敷をあらし、その上酒場で自分を酔いつぶして金をとった、とねじ込んでくるシーン。
ファ「だ〜が女中は無事だ」
カ「そうでしょうよ、あんな、ばあさんだからな」
中略
ファ「ピストーラ」
ピ「へい大将」
ファ「こちらの金をとったのは、おまえ〜か」
カ「どちらか〜だ」
中略
バ「中略 へべれけーに酔いつぶ〜れ、机のした〜で見た夢〜を、話してるんじゃねえでしょうか(笑)」
ファ「どうだ、おわかり〜かな、真実はいささ〜か、ちが〜うようで〜すな。おひきと〜りを」
カ「わかった!
  これから酒を飲む時に〜は、まじーめで、じょーひーんで、きよーい、ひとーーーーーーを、えらーーーーーーーぶ」
バ&ピ「アーーーーーーーーーーメン」
ファ「シ!
   教会じゃないんだぞ、賛美歌なぞよせ!」

うーん、やはり音楽と映像が無いと伝わらないな。