アンの娘リラ

モンゴメリ
いわゆる「赤毛のアン・シリーズ」で最も好きなのは「アンの夢の家」とこの「アンの娘リラ」であることは以前も書いた。(こちら
久々に読み返したが、やはり面白い。第一次世界大戦によって他のアン・シリーズには無い緊迫感とリアリズムがあり、ユーモアも豊富だし(映画館のシーンや、ケンとリラの逢瀬に立ち会うスーザン等)ストーリーテリングも抜群である。(エンディングの一言は、これを凌駕するものを知らない)
はるか昔に初めて読んだ時には、ウォルターの戦死がショックで、なんでよりによってウォルターが・・・等と思ったものだったが。
また、第一次世界大戦の日々の戦況がけっこう細かく書いてあり、漠然とよほど資料をあたったのかな?等と思っていたが、モンゴメリー自身が第一次世界大戦中に、新聞などの情報を事細かく引用して書いた日記を元に書かれたらしい。ということは作中のリラの日記に書かれてあるリラの本音は、モンゴメリー自身が第一次世界大戦中の本音なのかな?等と思うと興味深い。