空飛ぶモンティ・パイソン第2シリーズ(1970)

第1話
この回のインパクトはやはり「バカな歩き方省」だが、全体的にコントのつなぎ方や展開が絶妙。
第2話
かつて中世ヨーロッパを恐怖のどん底にたたきこんだ「スペインの異端宗教裁判」が現代によみがえる。ボケボケの3人組によって。コントで「スペインの異端宗教裁判」という言葉が出るたびに彼等が顔を出す。最後は出演者たちが彼等を待ち構えるようになるが、たまたま自宅にいたらしく、バスで駆けつけようとする。しかし番組はすでにエンドロールが・・・・「もうプロデューサー名が出た!」などとエンドロールに突っ込んだりする。現場に到着した瞬間に番組終了。
また、セリフがすべて手旗信号の「嵐が丘」続いて点滅信号版「ジュリアス・シーザー」モールス信号版「OK牧場の決闘」のろし版「お熱いのがお好き」(爆)
第3話
最初のコントと似たシチュエーションがはじまったと思ったら「精神世界番組 デジャ・ヴュー」がはじまるが、司会者が陥るのがまさしく「デジャ・ヴュー」の世界、何もかもが繰り返され司会者は精神の均衡を失ってゆく・・・・
第4話
ガンピー5人組が番組の進行役を務める。
「建築スケッチ」
高層アパートのプレゼンテーション、住民皆殺しアパートの案が拒まれると「おまえらフリーメイソン野郎に芸術が分かってたまるか」と逆ギレ、あげくに「お願い、メイソンに入る方法を教えて」と泣きつく始末。このキレ芸はジョン・クリーズの持ち芸で、イン・アスペンでも披露されていた。結局欠陥だらけの別案がとおるが、交わされた握手が異常、これぞ「フリーメイソン同士の握手方法」ということで、次のコント「フリーメイソンの見分け方」へとつながる。
「ザ・ビショップ」
いかにも60年代後半のサスペンスドラマ風のオープニングから始まる主教(ビショップ)が私立探偵(?)のパロディドラマ、こういうのは大好物。
第5話
「視聴者ゆすり番組」
試聴者に対し名指しで浮気相手をばらされたく無かったら15ポンド払え、という恐怖の番組。次には隠し撮りしたフィルムを流し、自分だと気付いた時点で電話をよこせといい、画面には支払額が刻一刻とカウントアップされてゆく・・・。
この回は珍しく司会者キャラが登場するが、うまくいかずにエンディングで「今回でおさらばでしょう・・・本当は私はもっと面白いんだ」などと泣き言をいいつつ番組は終わる。このシチュエーションは、「モンティ・パイソン大全」によると、人気の出始めたこの番組に、先輩格のコメディアンが横から司会者を買って出て人気をかっさらうことをもくろむ、という動きがあったらしい。つまりはそれへの防衛策なんだとか(笑)
第6話
そもそもパイソンズのコントは、こうやって文章にしても面白さが伝わりづらい。今まで紹介していないコントも面白いわけではなく、そういった理由から紹介していないのだが、第2シリーズも中盤になると、そんなコントのオンパレードで困ってしまう。ならば紹介しなければいいのだが、一度始めたことをやめるのも悔しい。この回は、通信販売商品のおまけに獣糞バケツ3杯やインディアンの死体がついてくる・・・・うーんこの回はあきらめた。
第7話
「アッチラ・ザ・ハン・ショー」
老若男女すべてが楽しめる典型的なファミりードラマ「ザ・デビー・レイノルズ・ショー」のフン族アッチラ大王バージョン。アッチラ大王の家なのに召使はステレオタイプの黒人。
「アホと現代社会」
村のアホウは村人の精神衛生上のためにわざとアホウの振りをする家系で実はインテリ、裏ではしっかり株で儲けていたりする。何せ大学で3年学ばないと村のアホウの資格が取れない。しかし都会のアホウはただのアホウ、なぜなら都会のアホウは単なる上流階級だから(笑)