シューリヒト指揮 シュトゥットガルト放送交響楽団(1954)
シューリヒトの発掘音源シリーズである
これも7番と同じことが言える。すなわち1961年のウィーン・フィル盤と基本的な解釈は変わらないが、ライブならではの迫力がある。テンポのゆれも見られ、シューリヒトの即興にオケがついてこれない部分もある。
完成度は61年盤に比べるべくも無いが、こちらの荒々しい魅力も捨てがたい。スケルツォはたぶん今まで聴いたすべての指揮者の中で、一番速いテンポであろう。61年盤に無いバランスやフレージングもある。これだからシューリヒトは油断ができない。