ブルックナー 交響曲第7番

ヘレヴェッヘ シャンゼリゼ管弦楽団(2004)
ヘレヴェッヘ(本人曰く ヘレヴェーゲ)はベルギーの指揮者で、バロック音楽(宗教曲、合唱曲)のピリオド演奏により高名だそうだが、近年ベートーヴェンシューマン等ロマン派ののピリオド演奏にも挑戦している(そっちも興味がある)
そんな人がなぜブルックナー?と思いきや、ポリフォニー好き(私といっしょだ)だそうで(なので、バロックでもヘンデルはやらないとか)むべなるかな。
彼の言葉に「最近よくあるハリウッド的なブルックナーには反対です」というのがあるが、現代オケの輝きや伸びやかさが無い演奏は、そのハリウッド的ブルックナーに慣れた耳には抵抗があるかもしれない。
しかし、その素朴さが期せずしてシューリヒトのような枯淡の仕上がりをもたらしている。
また、編成の小ささから木管が大きめであり、ノンビブラートかつ第1バイオリンと第2バイオリンが左右に配置されているために、各楽器の旋律線のからみがくっきりと浮かび上がってきて、ブルックナーが本来対位法の作曲家であることを思い出させてくれる新鮮さをもっている。
ロマンティックもあるが、8番9番もやって欲しいな。