ピーター・ガブリエル在籍時のジェネシス

以下「ジェネシス」とは「ピーター・ガブリエル在籍時のジェネシス」のことです。
ロックバンドには、ジャンルの違いのほかにこういった分け方もある。
1.スタジオ録音前にライブで新曲を演奏し、試行錯誤してその曲が固まった段階でスタジオ録音するタイプ。
2.スタジオで新曲の構想を固めて録音し、ライブではスタジオ録音の正確な再現を心がけるタイプ。
3.同様に、スタジオで新曲を録音するが、ライブでその曲を演奏するうちに変化してゆくタイプ。
4.同じく、スタジオで新曲を録音するが、ライブで変化まで行かなくても、こなれてきて完成度が上がってゆくタイプ。
(ほかにもあると思うが、とりあえずということで)
で、ジェネシスは 4 のタイプなのだ。
だからある意味、オフィシャルのスタジオ盤が一番出来が悪いとも言える。
それはオフィシャルのライプ盤(1973)を聴けばよくわかると思う。しかも、この時収録された作品もピーター脱退(1975)まで進化し続けるので、1973年ライブでも物足りないぐらいだ。
そして、ピーターの空前絶後、唯一無比の圧倒的なライブ・パフォーマンスは音源だけからは伝わってこない。
私も、現在「オックスフォード・ライブ」として有名な映像を、フィルム上映会で見てから、世界が変わるほど影響を受けた。(こちら)そして、海賊盤を買いあさって、オフィシャル以上の素晴らしいライブ演奏を聴いて、初めてこのバンドの価値を知ったといってもいい。

こういったことは、多分当時からのファンにとっては常識なのだが、新しい世代がジェネシスを、映像も見れず、オフィシャル盤でしか聴けずに、否定的な意見を書いているのをみると、本当に悔しいのである。
音源としては「ジェネシス・アーカイブ Vol.1」にライブ音源があったかげで、彼らのライブがオフィシャル以上である事はある程度伝わったと思うが、私が昔聴いた海賊盤は、まだまだこんなものではなかった。ので、本当にすごい演奏をオフィシャル発売して欲しい。
映像については、今回の再発にある程度含まれているようだが、映像は映像でまとめて発売してほしいし「オックスフォード・ライブ」はフィルムが残っているのであれば是非発売するべきだし「眩惑のブロードウェイ」のライブ映像も、全曲を通して演奏しているはずなので(なるべくピーター脱退直前のもの)発売して欲しい。生きている間に!(笑)