ブルックナー 交響曲第5番

コンヴィチュニー指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1961)
以前入手が困難と書いたコンヴィチュニーのブル5(こちら)をユーズドで何とか購入。
予想通りに、質実剛健、全力投球のけれんみのない好演である。面白いのは、盛り上がるところで逆にテンポが落ちる場合がある事で、この逆カタルシスはシューリヒトのブル5を思わせる。
朝比奈さんやヴァントが登場して以降の現在でこそ、ブルックナー演奏の規範の一つとして「作意の無い演奏」というのが確立しているが、この時代にこういった堂々たる無作為の演奏は逆に珍しかったのではなかったか。コンヴィチュニーの演奏が貴重たる所以であろう。