「おしどり探偵」の翻訳

"ロッティ♪"様がクリスティの「おしどり探偵」を読まれたと言うことで、最近知った事を書く。
これは「トミー&タペンス」シリーズの短編集なのだが「鉄壁のアリバイ」という作品があり、ある女性を「スポーツ好き」と表現している箇所がいくつかある。1920年代の作品だから、もしかしたら当時の女性でスポーツ好きな女性が珍しかったのだろうか、等とも思ったが、例えば
「あの子はああいうスポーツ好きな女の子だから、いったんした約束は、絶対にひっこめないだろうと思うんです」
と言ったくだりは、どう考えても不自然だなあ・・・・と思っていた。
それがどうも誤訳らしいということを下記のサイトで知った。
ttp://www.m-net.ne.jp/~h-ochi/Critique/Christie/Partners_in_Crime.html
引用すると
「原語の“sport”の意は日本人が知る「運動」もしくは「運動競技」というだけでなく、“diversion”(気晴らし)や“fun”(楽しみ)の意を含んでいる。創元版はここを「スポーティング」のルビを振った上で「賭博好き」と意訳しているが、この方がはるかにオリジナルのニュアンスに近いだろう」
ということらしい。
私程度の英語力ではこんな発見は出来ないから、これまでも知らずに誤訳を読まされているのかもしれない。
というわけで、ユーズドで創元版「二人で探偵を」を入手する事にした(笑)