半七捕物帳 第7巻(春陽文庫版)

岡本綺堂
いよいよ半七も最後である。が、綺堂の怪談ものも買ってあるし、胡堂もあるし、そっちへもう気が行ってしまっている(笑)
最後に収録されているのは、半七シリーズ随一の長編(文庫で半分分)であるが、いつものように、半七老人と筆者の会話で始まらない。読み進めてゆくと主人公は三河町の吉五郎、半七の妻お仙の父である。半七は吉五郎の配下となり、のちにお仙と結婚して吉五郎の跡を継いだ。そういう意味では広義の半七シリーズではある。