「ばらの騎士」のベスト

演奏としてのベスト、映像としてのベストをあげたが、では総合としてのベストとなるとどうだろう。
元帥夫人役について
天下の名歌手といわれるシュヴァルツコップであるが、昔からなぜ名歌手といわれているかわからない。単に個人的に声が嫌いなのかもしれないが、この人のドイツ語を大事にしすぎる(ある種不安定な)発声、歌い方はオペラ的な音楽性にはマイナスだと思う。逆にだからこそドイツ語圏の人はそのマイナス性が気にならないのかな、と思ったりする。つまりはリート歌手なのではないか?ちなみに、アナログ時代、フルトヴェングラーがピアノ伴奏をしたヴォルフの歌曲のアルバムは持っていたが、これは素晴らしかった。
あと、テ・カナワはキンキンした声がいやだし、トモワ=シントウは顔が怖い(笑)
ゾフィー役について
前にも書いたがボニーは賢しらな所がいやである。ポップはでかい(笑)この映像の自分を見てショックを受けたのかどうかわからないが、直後からダイエットしたのであろうか、以後の映像はすべてすっきりしている。そういう意味ではでかいポップの貴重な映像が1979年のクライバー盤である。
オクタヴィアン役について
男としてのフェロモンとなるとファスヴェンダー、バルツァ、最近ではキルヒシュラーガーとなる。
クライバー1994年盤のフォン・オッターは背は高いし美形だが、個人的には女にしか見えん。
そんなこんなで、クライバーの1979年盤は、メゾ上がりの元帥夫人のジョーンズがやや余裕が無いのが気になるが、やはりクライバーの勢いとって総合ベストに推したい。