ルートヴィヒ2世 水野英子

随分前になるけれども、図書館あたりで「悲劇の狂王(?)」ルートヴィヒ2世についての研究本は読んだ事がある。

若き日には、美貌の王と賛美され
観光地としても有名なノイシュヴァンシュタイン城を作り
ワーグナーの大パトロンとして、バイロイト祝祭劇場を作り
財政難を引き起こして非難を浴び
複数の王国に分かれていたドイツが皇帝制に移行した事により
自分の地位が下がったとして鬱々とした晩年を送り
精神病と診断され、廃位され
その翌日、謎の変死をとげた人物である。
 
さて、興味のある方はネット上で調べていただくとして
随分前に、この人の事、もしくはワーグナーの事を漫画化したものを読んだ記憶がある。
調べてみたら、絵柄の記憶から考えるとどうもこれらしい。
未完、かつ現在は入手が難しい状況(若干高値ならあるが)
 
内容はほとんど覚えていないが、
ワーグナールートヴィヒ2世の前でオケを指揮して、ある歌劇の前奏曲を演奏する。
その後、ルートヴィヒ2世が、別の歌劇の前奏曲をリクエストし、
それを聴いた後しばらく考えた後、もう1回元の曲をリクエストする。
そんなこんなが続いて、パトロンには逆らえないはずのワーグナーも、さすがに腹を立ててしまう。

というシーンを覚えている。
 
当時はレコードもCDも無いから、ルートヴィヒ2世としては、納得がいくまで、大好きなワーグナーの曲を聴きたかったのだろうし、悪気はないのだろうが、やらされる方はたまったものではないわな。

ちなみに、曲は「ローエングリン」と「パルジファル」の前奏曲ではなかったかなあ。

読めないとなると読みたくなる。文庫で復刊してほしいものだ。