ワーグナー「さまよえるオランダ人」DVD

ネルソン指揮 バイロイト祝祭管弦楽団
「指環」も一段落ついたので(「ラインの黄金」「ジークフリート」はおいおい聴く)計画通り(笑)デアゴスティーニにより安価で入手できた「さまよえるオランダ人」を見る。
ワーグナーの初期作品という事で、通常のオペラとして楽しめる。話の展開がスピーディーで、なにより2時間強というコンパクトさが助かる(笑)もっと早くにこの作品に出会っていたら、早いうちにワーグナーにも親近感を持てたかもしれない。
歌手陣は、文句の付け所がない。ネルソン指揮は「ローエングリン」もそうだったが、取り立てて欠点がないが、褒めどころも無い。しかし欠点が無いという事もすごい事ではある。
あらかじめ、演出が「すべてがヒロインの妄想の中の出来事」というコンセプトである事は知っていた。見る前は「夢落ちかあ、それってどうなんだろう」と懐疑的であったが、実際に見てみると大変納得ができた。そもそもヒロインの思い込みは、一種の精神病に近いものがあるからだ。
これで、クナッパーツブッシュ盤を聴く準備が整った。クレンペラー盤やコンヴィチュニー盤も評判がいいが、どうしようかな。
ちなみに、このオペラの終結部は「悲劇」のドレスデン初演版と、改訂された「救済」のライプツィヒ版があり、この演奏は「悲劇」版。クナッパーツブッシュは「救済」版のはず。