ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」

C・クライバー指揮 ドレスデン国立管弦楽団(1982)
久々に聴くクライバードレスデン盤であるが、バイロイト盤の後にこれを聴くと、瞬間瞬間の鮮烈さが勝ってしまい、オペラとしての全体の流れが悪い・・・というのは言いすぎだが「トリスタン〜」に浸るという愉悦に関してはバイロイト盤や他の指揮者の名盤には劣る気がした。
しかし、これはあえて苦言を呈すれば、のレベルの話で、この演奏がエポック・メイキングな名盤である事に揺るぎはない。
以前の感想はこちらつくづく思うのは、クライバーのようにリリックをイゾルデにする発想を他の指揮者が持って、ヤノヴィッツあたりで「トリスタン〜」を録っていてくれたらなあ、という事。