リチャード三世『殺人』事件(1974)

エリザベス・ピーターズ
先日の「時の娘」の時に書いた「リカーディアン」を題材にしたミステリーがあるという事を知りユーズドで注文してしまった。つまり未読。いわゆるコージー・ミステリーで、ドタバタ・ユーモア・ミステリーのようだ。
この作品は、ジャクリーン・カービー・シリーズの第3作であるが、全4作中第1作のみ未訳、第4作が2社から別邦題で出ている(ややこしい)
"Naked Once More"「ベストセラー『殺人』事件」扶桑社、「裸でご免あそばせ」徳間文庫。
扶桑社は、3作出していて、すべて「〜『殺人』事件」で統一しているので、まあ内容もあっているようだししょうが無いだろう。
原題からすると、徳間の方がこじゃれているが。
日本では、エリザベス・ピーターズは、このジャクリーン・カービー・シリーズしか翻訳が無いが(翻訳ソフトで見ているので間違っているかもしれないが)
歴史的美術品がテーマのヴィッキー・ブリス・シリーズ(6作)
未だ女性が世界を飛び回る時代ではない19世紀の女性冒険家(主にエジプト)アメリア・ピーボディ・シリーズ(19作)
があり、どちらも興味が惹かれる。(やはりドタバタ・ユーモアのようだが)
アメリア・ピーボディ・シリーズは日本でも原語で読んでファンになっている人のサイトまでみつけてしまったから、面白い事は面白いんだろうな。
個人的には、ヴィッキー・ブリス・シリーズを翻訳して欲しいところだ。高橋克彦さんの浮世絵シリーズとか北森鴻の蓮丈那智、旗師・冬狐堂を愛読する身としては、ツボのような気がするんだが。
なにせ、「リカーディアン」をテーマにするくらいだからなあ。

海外ウィキペディアによると、エリザベス・ピーターズは本名"Barbara Mertz"で、シカゴ大学出身のエジプト考古学者、上記シリーズ以外にも歴史ロマンス等著書多数、未訳。
また「バーバラ・マイクルズ」名義でもミステリー多数、翻訳は「残り火」「不思議な遺言」の2作のみ。