ワーグナー「タンホイザー」

ハイティンク指揮 バイエルン放送交響楽団&合唱団(1985)
タンホイザー:クラウス・ケーニヒ
エリーザベト:ルチア・ポップ
ヴォルフラム:ベルント・ヴァイクル
ヴェーヌス:ヴァルトラウト・マイヤー
ヘルマン:クルト・モル
ヴァルター:ジークフリート・イェルザレム
先日のヤノヴィッツの「タンホイザー」(こちら)と同様、ルチア・ポップの「タンホイザー」があるのなら聴かねばならぬ(笑)
歌手陣はケーニヒが若干弱いが、それ以外は当時のオールスター・キャスト。イェルザレムが脇で出ているなら、タンホイザーをやらせればいいのに、と聴く前には思ったのだが、聴いてみると当時のイェルザレムはタンホイザーの声質ではないので正しい配役なのだろう。
ルチア・ポップは、声質的にこの役柄ではないので、最初のうちは気負いが感じられたが、だんだん調子が出てきている。
ハイティンクは、端正で美しい音作りで、欲を言えば粘っこさや重さが欲しいところ。
しかし、歌手陣も演奏もここまで完成度の高い演奏はそうそう無いので「タンホイザー」の標準盤としては充分勧められる。
ちなみにドレスデン版のため、またバレエ音楽が無い。個人的にはバレエ音楽がある盤を一つもっていたかったが、まあしょうがないな。