剣の歌 ヴァイキングの物語(1997)

ローズマリー・サトクリフ
サトクリフの死後に発売された、文字通り絶筆作品。「アイクラ家のイルカの指輪シリーズ」最後の作品である(時系列的には、1956年発表の「シールド・リング ヴァイキングの心の砦」の前にあたる)
最初は指環目当てで読み始めたが、冒険譚としても少年の成長物語としても、異文化同士の軋轢の物語としても(そして、控えめなロマンスとしても)実にバランスが良く、深みもあり完成度が高い。さすがにサトクリフ最後の作品だけあって、読み応え充分である。