ヴェルディ「アルツィーラ」

Franco Capuana指揮 Teatro dell'Opera di Roma(1967)
ヴィルジニア・ゼアーニ
Carlo Cava
Gianfranco Cecchele
Cornell MacNeil
Bianca Bortoluzzi
御大ヴェルディの連作期に書かれたレア作品「アルツィーラ」であるが(第8作)ヴィルジニア・ゼアーニ(こちら)が廉価だったので購入。
スペイン統治下の16世紀のペルーが舞台ってのが珍しいが、当時のエキゾチズムなんだろうな。
スペインによる統治のために政略結婚を迫られるインデイオの酋長の娘アルツィーラに、死んだと思われた恋人があらわれて・・・・という、まあよくある悲劇のパターン。でも、悪役的なスペイン人総督が、死の間際に善人になるのは、やはり白人に花をもたせなきゃならなかったんだろうな。(原作はヴォルテールの戯曲「アルジール」"Alzire"なので、元々は啓蒙思想の話と思われる)
この手の音源の中では、だいぶ音はいいほう、歌手陣は寡聞にしてゼアーニ以外は知らないのだけれど、きっと一流どころであることは、聴いていてわかる。
他の連作期の作品に比べて、決して遜色があるとは思わないのだけれど、初演時は不評だったとか。もしかして、題材が当時の聴衆の好みじゃなかったのかな。