エットーレ・バスティアニーニ

先日ちらっと触れたバリトンのバスティアニーニであるが(こちら)調べてみたら喉頭がんのために43歳で早世した人だった。
実は「運命の力」をもう1枚買う事にして既に注文中だが、それにバスティアニーニが参加していて、死の前々年の1965年の公演であった。実は1962年に放射線治療(手術だと、声が失われるため)を始めてからは以前のような声が出なくなっていたらしいが・・・・
あと、かのカラヤン+デル=モナコの「オテロ」(1960)でイヤーゴ役として録音に臨んだが、カラヤンと衝突しておりたそうな・・・もったいないがカラヤン嫌いにはうれしいエピソード。しかし、そのせいで「オテロ」の全曲録音が無いそうだ(涙)
ちなみに元々バス歌手だったが、29歳の時にまわりの勧めでバリトンに転向、トレーニングに半年を費やしたとか、その年齢でなかなか勇気が要った事だろう。よって早世もあったので、バリトンとしてのキャリアは十数年に満たないが、彼の声を聴いた人は皆、その虜になった事だろう。
そう言えば、今回のミラノ・スカラ座ヴェルディBOXは、先日の「ドン・カルロ」の他「椿姫」「トロヴァトーレ」そして「仮面舞踏会」がバスティアニーニ参加である。これはやはり聴くべき人だという事だな。
「運命の力」の映像が残っている。