ダーコーヴァ不時着

ダーコーヴァ不時着
マリオン・ジマー・ブラッドリー
ダーコーヴァ年代記第7作にして、時系列的に最初の物語。マキャフリーの「パーンの竜騎士」の「竜の夜明け」を思い起こさせる。(とはいえ、「竜の夜明け」のほうが10年ほど後の作品だが)
ダーコーヴァに不時着した地球からの移民船の移民者達が、未知の精神感応による混沌から、ダーコーヴァ文明の基礎へと収束してゆくさまが圧巻であるし、文明論もなかなかに深い。
フェミニズム的作家とはよく言われるけれども、反男性(ウーマン・リブ(死語か(笑))的フェミニズムとは一線を画しているということは、この作品を読むとよくわかる。
前作では、ダーコーヴァの超能力者家系が赤毛なのは、ケルト系の血を引いているからでは?というのがあったが、こちらでもそれを思わせる設定になっている。