クナの「パルジファル」1957年

ワーグナーパルジファル
クナッパーツブッシュ指揮 バイロイト祝祭管弦楽団(1957)
パルジファル:ラモン・ヴィナイ
クンドリー:マルタ・メードル
アンフォルタス:ジョージ・ロンドン
ティトゥレル:アルノルド・ファン・ミル
グルネマンツ:ヨーゼフ・グラインドル
クリングゾール:トニ・ブランケンハイム
第1の聖杯騎士:ヴァルター・ガイスラー
第2の聖杯騎士:オットー・ヴィーナー
アルト・ソロ:ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィツ
期待の1957年盤であるが、まで聴いたクナの「パルジファル」の中では一番音が悪い。常にホワイトノイズが入っている。しかし、クナの「パルジファル」を楽しむ分には問題の無いレベル。
前半は弱冠クナが乗ってない感じだが第2幕以降はどんどん凄味が増してくる。
が、1859年盤や1960年盤のように、全体的に流麗演奏には一歩譲るか。
バリトン上がりのヴィナイはやはり「パルジファル」のキャラではないな。
1956年盤を聴いてないので何とも言えないが、1951年、1954年の演奏を念頭に置いて考えると、もしかしたら1957年(もしくは1956年)からクナは、自身の「パルジファル」の指揮法をいったん解体し、それが、再度まとまったのが1959年なのかもしれない。
元々はマルタ・メードルが所有していたプライベート・テープらしいが、まあ本当によくぞ残しておいてくれた。