フルトヴェングラー バイロイトの第9 ブライトクランク盤

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱付き」ブライトクランク盤
フルトヴェングラー指揮 バイロイト祝祭管弦楽団(1951)
フルトヴェングラーバイロイトの第9については、今までに何回か書いている。
http://d.hatena.ne.jp/hakuasin/20060917
http://d.hatena.ne.jp/hakuasin/20070720
http://d.hatena.ne.jp/hakuasin/20080707
先日、ちょっと酔った勢いで、久々に第1楽章だけでも聴きたくなって、例のEMIBOXが最新リマスターという事で聴いてみたのだが、どうも線が細い。
なので、家にある数種類のものを順番に聴いてみたが、アナログからの復刻である、いわゆる「第2世代復刻」盤が多少良かったが、青春時代に聴いていた雰囲気を味わいたかったのにそれができなかった。
上記でもこんな事を書いていた。
 
さて、このデジタル・リマスター盤であるが、確かに音は良くなって、各楽器がちゃんと分離して聴こえる。今まで判別がつかなかった管の音が判別できたりして、かなり新鮮である。しかし勝手な言い草だが、もう20年以上、各楽器が混じり合ってくぐもった響きとなり、それが迫って来る迫力になれた耳には、一抹の寂しさを禁じえない。

 
で、よくよく考えたのだが、アナログ時代は、ブライトクランクと言われる疑似ステレオ盤で聴いていたのだった。それが「各楽器が混じり合ってくぐもった響きとなり、それが迫って来る迫力」の正体であった。
 
アナログ時代には、このブライトクランク盤は音楽評論家達には邪道みたいな感じで評判が悪かった事を後に知って、そんなものかな、と思い込んでしまって、CD時代になってもブライトクランク盤で購入する、という発想が無かった。
 
しかし、今持っている盤で、満足できないのなら、ブライトクランク盤を買うしかない、ということで、なんとか調べてユーズドで購入。
ああ、懐かしいな。もうこれからはフルトヴェングラーバイロイトの第9はこれしか聴かないかもしれないな。