光瀬龍「派遣軍還る」(S-Fマガジン版 1975~1976)

光瀬龍「派遣軍還る」(S-Fマガジン版 1975~1976)
というわけで
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2013/07/02/045751
S-Fマガジン版を読む。
単純に「宇宙塵版」のリライトかと思っていたが、核となるアイデアが共通するだけで、全く別の小説である。リライトを期待していたんだがなあ。
それも、話が動き出す前の前半が(もちろん重要な伏線を含んではいるが)まるでフィリップ・K・ディックのように実に陰鬱である。元々暗い作風の光瀬さんではあるが、それにしても読むのがしんどいくらい陰鬱だった。
途中からいつもの光瀬節になるのだが、これは再度「宇宙塵版」と「S-Fマガジン版」の中間を望むわけにはいかんだろうか。ああ、そうだ、忘れていた。もう亡くなったのだった・・・・・