ブーレーズの「青ひげ公の城」

バルトーク「青ひげ公の城」
ブーレーズ指揮 シカゴ交響楽団(1993)
ラースロー・ポルガール:青ひげ公
ジェシー・ノーマン:ユディット
ニコラス・サイモン:語り
ブーレーズバルトークBOXである。ブーレーズの「青ひげ公の城」は以前から旧盤が欲しかったが未だに高値がついている。
さて、新盤であるが、前の2曲もそうだったが、この時代のブーレーズは(これがシカゴ響かと思うほど)実に耳あたりが柔らかい。柔らかいのに透徹性がある、という不思議な音作りで、自然に心に染み入ってくる。この曲を初めて聴いたような錯覚に陥る。
なので、充分に「あり」なのだが、人によっては物足りないと思うかもしれない。
物足りないといえば、青ひげ公のポルガールが青ひげ公としての威厳も力強さも無く、実に物足りない。ノーマンは実力通りなので問題ないが。