ムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」

ムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」
(1976年:ロイド=ジョーンズ批判校訂版
ゲルギエフ指揮 マリインスキー劇場管弦楽団(1990)
ロバート・ロイド(Bs)他
1983年タルコフスキー演出版
というわけで
http://hakuasin.hatenablog.com/entries/2013/10/12
しり込みしていると書いた「ボリス・ゴドゥノフ」のDVDであるが、3連休ということで挑戦。見始めたらさくさくと見れた。リムスキー・コルサコフが批判して自ら改作したのだから、原典版がどれほど泥臭いんだろう、と思っていたが全然そんなことは無く(勿論いい意味で泥臭いんだが)叙情性たっぷりのいいオペラだと思う。っていうか、ムソルグスキーの真価はオペラにあるのではないか?
というのは、ムソルグスキーが自らの手で完成させたオペラはこの1作だが、計画した数は10にのぼる、ということは、実は彼がオペラ志向だった事を物語っているのではないか?
そうなると「ホヴァーンシチナ」や、評価が高いという歌曲も聞きたくなってくるなあ。
ちなみに演出がSFファンなら知らぬもののいない「惑星ソラリス」のタルコフスキーである!(1983年にコヴェント・ガーデンで上演、その直後に亡命!)
例えば群集シーンで、スローモーションから徐々に動きが速くなっていったり、歌う人間以外の背景の人々をストップモーションにしたり、背景に巨大な振り子が現れたり、上品な範囲で幻想的。