ショスタコーヴィチ 「新バビロン」 交響曲第3番

ショスタコーヴィチ  映画音楽「新バビロン」
ジャッド指揮 ベルリン放送交響楽団
私を含め「バビロン」ときたら旧約聖書時代の話かしら、等と思うと思うが、実は「パリ・コミューン」の話である。「パリ・コミューン」を描く事でソ連を正当化しようという意図であった事は見え見えである。(無声映画
さて、大衆向けのモダニズムといった感じで、大変聴きやすく仕上げてあるが、無調的対位法の部分もあり、それなりに聴き応えがある。フランスが舞台という事で、ラ・マルセイエーズフレンチ・カンカンが聴こえてきたりする。ネット情報によると、これだけ聴きやすくても、結局採用されなかったらしい。

 

ショスタコーヴィチ  交響曲第3番「メーデー
ロストロポーヴィチ指揮 ワシントン・ナショナル交響楽団
バルシャイ指揮 ケルン放送交響楽団
ソ連の理想を未だ信じていた時期ということで、こちらは構成は第2番より複雑だが、音楽的には前衛色より労働歌的親しみやすさが前面に出た作品。とは言え、かなり躍動感にあふれている。まあ、個人的にはあまり興味の持てない作品。