北村薫について

北村薫について
北村薫という人は、以前から気になっていたのだが、読むタイミングが無かった。
山岸凉子芥川龍之介の「六の宮の姫君」をモチーフにした「朱雀門」という作品があるのだが、それを読んだ頃に北村薫の「六の宮の姫君」を書店で見つけた。カバーイラストが高野文子だったこともあり、大変気にはなっていたが、時期が熟していなかったのか読む事はしなかった。
先日、北村薫の作品を漫画化したものを文庫にしたものを古本屋で見つけて買ってみた。
短編集「水に眠る」から3作と、中短編集「冬のオペラ」の全作品の漫画化であった。
「冬のオペラ」の抒情的ミステリーにも新鮮さを感じたのだが、「水に眠る」は厳密に言えばミステリーではない不思議な作品揃いで、これで一気に北村薫に興味を持ってしまった。気が熟したという事か。いずれ揃えてゆくことになるのだろう。
手始めはやはり「六の宮の姫君」や処女作「空飛ぶ馬」を含む「円紫さんと私シリーズ」だな。