イエス「海洋地形学の物語」

イエス「海洋地形学の物語」(1973)
「こわれもの」「危機」そして3枚組ライブ「イエス・ソングス」の次のアルバムとして、どれだけの人がこのアルバムに期待し、どれだけの人が肩透かしを喰らったであろう。
私もCD時代になってからであるが、かなり早い時期に購入して「なんじゃこりゃ」と思ったものである。
しかし、ジョン・アンダーソンがヒンドゥー教の聖典からヒントを得て構想した、という事を後から知って、ジョン・アンダーソンは実はこういう事がやりたかったんだろうな、と思い始めた。圧倒的な成功を収めたこの時だからこそ、やりたい事ができる、と踏んだのではないだろうか。
そうなると歌詞が重要になってくる。私が買ったのは輸入盤だったが、邦盤に訳詞はあったんだろうか。ネットで検索してもなかなかお目にかからないのが残念。
で、久々に聴いてみると、ことのほか良い(汗)
昔は、イエス=「こわれもの」「危機」という観点しかなかたったが、今回1stから聴いてきたせいか、かならずしもイエス=「こわれもの」「危機」というわけではない、という認識ができたせいかもしれない。
イエスの最高傑作は間違いなく「こわれもの」「危機」であるが、このアルバムがけっして駄作では無い、という事は明言しておく。