イエス「ロンリー・ハート(90125)」「ビッグ・ジェネレイター」

イエス「ロンリー・ハート(90125)」(1983)
イエス活動休止期間にクリス・スクワイヤとアラン・ホワイトによる新バンド「シネマ」の構想からトレヴァー・ラヴィンを採用、その後アンダーソンも参加することになって結局イエスのアルバムとして発売されたもの。
さずがにこのアルバムは既に持っていたが、あらためて聴きなおすと、コード進行、メロディ共に実にシンプルかつストレートで、それがジョン・アンダーソンの直線的なボーカルの魅力を引き出している。単調にならないようにサンプリングや変拍子で変化をつけている
結果的にイエスの最も売れたアルバム、っていうのもプログレファンとしては複雑だが、前のアルバムで脱退した元バグルストレヴァー・ホーンのプロデュース・センスで成功したアルバムなんだろう。
この時期、ここに名前の見えないスティーヴ・ハウはエイジアで成功している。

イエス「ビッグ・ジェネレイター」(1987)
「ロンリー・ハート」と同じコンセプトで作成されるはずが、トレヴァー・ホーンのプロデューサー降板で、トレヴァー・ラヴィン色が強くなった。
そのトレヴァー・ラヴィン色がどうもジョンのボーカルにしっくりこない。本来はトレヴァー・ラヴィン自身が歌うべきだったのだろうが、そうなるとイエスのアルバムとしては売りづらかったろう。(1曲だけ「危機」の「同胞」っぽい曲があって懐かしい雰囲気だった)
そんなこともあったのだろうが、このアルバムを最後にジョンは「アンダーソン・ブラッフォード・ウェイクマン・ハウ」結成へ動く。