メンデルスゾーン オラトリオ「聖パウロ」

メンデルスゾーン  オラトリオ「聖パウロ」
スハルト・ダウス指揮、SWF交響楽団
ヘレン・クォン(ソプラノ)
エリザビエタ・アルダム(アルト)
ハンス=ペーター・ブロホヴィッツテノール
ペーター・リカ(バリトン)他
全く知らなかったのだが、当時「オラトリオ」という分野はすたれており、この曲と、もう1曲の「エリア」によって「オラトリオ」という分野が復活した、というぐらい、当時は人気曲だったらしい。(もちろん、それ以前の彼の「マタイ受難曲」復活演奏も寄与しているとは思うが)
さて、聴いてみると、例えばリストのオラトリオはロマン派の音楽だが、こちらはロマン派的要素をもった疑似バロックともいうべき音楽で、個人的には大変好みである。
この時代に疑似バロックか、という批判よりも、メンデルスゾーンバロック的手法を自家薬篭中のものにしている事を讃嘆すべきだろう。
ちなみに、指揮者のヨスハルト・ダウスや歌手陣はなったく知らないのだが、ネット上では隠れた名盤扱いである。運がよかった。