ハイドン 交響曲第95番

ハイドン 交響曲第95番
シューリヒト指揮 シュトゥットガルト放送交響楽団(1955)
ビーチャム指揮 ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団(1957、58)
クイケン指揮 ラ・プティット・バンド(1992)
ハイドン・エディションが届くまで、家にあるハイドンをいろいろ聴いているのだが」パート2
は、ザロモンセット唯一の短調にして、哀愁のメヌエットと対位法を含む怒涛の展開のフィナーレが印象深い95番である。
ビーチャムは、表情付けにあふれた、いわゆる古いタイプの音楽づくり。
クイケン古楽器演奏だが、その割に表情付けがきつい。古楽器演奏が出始めた頃は、古楽器=無味乾燥との評判が多く、1992年ごろと言えは、それに対する反動の時期だったかもしれない。それでも、木管が大きめなのは響きが新鮮である。
シューリヒトは、まあなんと表現すべきか。下品な表情付けもなく、かといって無味乾燥に陥るでもない。さわやか、かつ上品な抒情性に溢れた名演といえる。シューリヒトのハイドンはあまり多くないし、105番などほとんど入手が難しいのが残念だ。