加治将一「失われたミカドの秘紋」

加治将一「失われたミカドの秘紋」(2010)
こちらのテーマは、中国史、そして漢字の成り立ちと聖書の関連、そして・・・。
例えば元や清はモンゴルであり満州族である事は周知の事実である。周や秦は西方の辺境であるから純粋な漢民族ではない、という認識もあった。
しかし、漢民族という概念が清の時代に、それも満州族側から「満州族以外」という差別的意味で発生した、というのは驚きだ。そして、歴代の王朝も、本当に純粋な漢民族による王朝は皆無である、という説も。
つまりは漢民族という概念(そして漢民族による数千年の歴史という概念)自体が、現在の中国のアイデンティティのために創作され浸透させられていた、ということらしい。
その後も驚天動地の展開が続くが、そのすべてをここには書かないが、かの春秋一覇「斉」の首都「臨シ」の発掘調査(2000年)により遺伝子がヨーロッパ人のものである、という事実を、なぜもっと大々的に報じなかったのか。「三星堆遺跡」をことさら無視しようとする勢力と同じ臭いがする。